第二種電気工事士 技能試験|作業中の迷いをゼロにする電線切断メモと作業順

第二種電気工事士 / 技能試験 / 電線切断 / 支給材料


第二種電気工事士の技能試験は、候補問題13問が公表されているため、丸暗記で対応できる試験です。

ただ、13問それぞれの作業手順を頭から順番に再生するだけだと、本番で一部が抜けたときに手が止まりやすくなります。

そこで自分の練習では、目の前の器具や電線を見たときに、次に何を切るか、どのくらい余長を取るかが自然に思い浮かぶように、先にルールを決めています。

支給電線を見てから余長や切る順番を考え始めると、作業中に手が止まります。最後に電線が余ったときも、想定通りなのか、切り忘れや切りすぎなのかを判断しにくくなります。

そのため、切断基準、作業順、余りの目安をあらかじめ決めておき、作業中の迷いを減らすことにしました。

この記事では、そのために作った切断メモをもとに、13問を作った場合にどの電線がどのくらい余るのかを整理しました。

これは公式の切断表ではありません。個人的な練習メモを、あとから見返しやすいように記事用に整理したものです。実際の試験では、必ず支給材料、施工条件、候補問題を確認してください。

👉 第二種電気工事士の技能試験の候補問題(電気技術者試験センター)

この記事は、作業中に手を止めないための切断ルール、作業順、電線が余ったときの見方を整理する記事です。実際にこのルールをNo.1〜No.13へ当てはめた単線図・切断表は、13問分の適用結果の記事にまとめています。

👉 第二種電気工事士 技能試験|13問分の電線切断表で作業手順を脳にインストールする

切断長の考え方

切断長は、ざっくり言うと次の足し算で考えています。

施工寸法 + A側の余長 + B側の余長 + 器具側の余長 = 切断長

この切断メモでは、余長をだいたい次のように決めています。

場所メモでの扱い
電線接続部分 A/B側10cm
ジョイントボックス(アウトレットボックス)側接続作業がしづらいので、取れるときは10cmより少し長めの12cm
埋込連用取付枠で複数の器具を縦にまたぐところ5cmだと短いので10cm
埋込連用取付枠の器具1個に入るところ5cm
渡り線場所によっては長めだが、迷わないように一律10cm
端子台を使うところケーブルの長さと取り回しに合わせて調整
ランプレセプタクル、露出形コンセント5cm
引掛シーリング2cm
接地線施工寸法10cm + 器具側5cm。15cm支給なら切らずにそのまま使う
施工省略の負荷側器具側の余長を入れない

ジョイントボックス(アウトレットボックス)側を12cmにしているのは、接続作業が少しやりにくいからです。取れるときは、基本の10cmより2cm長めにしています。

埋込連用取付枠まわりは、表現が少し難しいところです。1個のスイッチやコンセントに入るだけなら5cmで見ますが、複数の器具がついた連用枠で、上から下へ縦に配線するところは5cmだと短く感じます。最大で3個の器具が付くので、一番上と一番下をつなぐ場面まで考えて10cmにしています。

渡り線も、隣同士の器具をつなぐだけなら10cmは少し長くて邪魔になることがあります。ただ、場所ごとに細かく変えると考えることが増えるので、このメモでは一律10cmにしています。

大事なのは、毎回なんとなく切るのではなく、同じ基準で切って、最後にどのくらい余るかまで把握しておくことです。

候補問題13問の電線余り一覧

一言名の記事で整理した名前とセットで、電線の余りをまとめます。

No.一言名自分の切り方で余る電線
No.13灯3スイッチVVF 1.6-2C ①: 100mm / VVF 1.6-2C ②: 80mm
No.2PL常時点灯VVF 1.6-2C: 200mm
No.3タイムスイッチVVF 1.6-2C: 280mm
No.4三相200V電動機VVF 1.6-2C: 80mm
No.5200VコンセントVVF 1.6-2C: 150mm
No.63路スイッチVVF 1.6-2C: 80mm / VVF 1.6-3C: 100mm
No.74路スイッチVVF 1.6-2C: 70mm / VVF 1.6-3C: 60mm
No.8リモコンリレーVVF 1.6-2C ①: 50mm / VVF 1.6-2C ②: 20mm
No.9EETコンセントVVF 2.0-2C: 50mm / VVF 1.6-2C: 180mm
No.10PL同時点滅VVF 1.6-2C: 80mm
No.11ねじなし電線管VVF 1.6-2C: 70mm
No.12PF管VVF 1.6-2C: 110mm
No.13自動点滅器VVF 1.6-2C: 200mm / VVR 1.6-2C: 50mm

この表を見ると、1.6mmの2心ケーブルはそれなりに余る問題が多いです。

特に、No.3 タイムスイッチ は 280mm、No.2 PL常時点灯 と No.13 自動点滅器 は 200mm 余るメモになっています。

つまり、このあたりの問題で1.6mmの2心が余っても、それだけでミスとは限りません。

逆に、使い切る電線も多い

一方で、次のような電線は使い切りになりやすいです。

もちろん問題によって例外はあります。たとえば No.9 EETコンセント では、VVF 2.0-2C が 50mm 余るメモになっています。

ただ、全体としては「2.0mm系や3心、IV線は使い切りに近い」「1.6mmの2心は少し余ることが多い」と見ておくと、作業中の判断がしやすくなります。

作業順も決めておく

電線の余りだけでなく、作業順も自分の中で決めています。

毎回その場で考えると、忘れやすい接地線や、後回しにしたい器具を見落としやすいからです。

順番作業理由
1接地線がある問題は先に取り分ける短くて忘れやすい。15cm支給ならそのまま使う
22.0mm系の電線を切る太い電線を先に片づける
33心ケーブルを切るAB間、3路、4路など問題の形が見えやすい
41.6mmの2心を切る本数が多く、最後の調整に使いやすい
5IV線や管内配線をまとめるNo.11、No.12 は色別に整理する
6埋込連用取付枠まわりを処理する複数器具を縦にまたぐ配線と渡り線をまとめて確認する
7ランプレセプタクルや引掛シーリングを最後に回す最後に寸法と向きを落ち着いて確認する

この順番も、絶対に正しい手順という意味ではありません。

自分の場合は、先に太い線と忘れやすい線を切っておく方が、後半で焦りにくいです。

接地線は先に取り分ける

No.3 タイムスイッチ、No.9 EETコンセント、No.13 自動点滅器 では、接地線が出てきます。

このメモでは、接地線は施工寸法10cmに器具側5cmを足して、合計15cmで見ています。支給が15cmなら、切らずにそのまま使う扱いです。

接地線は短いので、最後に「あれ、まだ処理していなかった」となると地味に焦ります。そのため、接地線がある問題は、最初の方で取り分けておくことにしています。

2.0mm、3心、1.6mmの順で進める

自分の中では、電線はだいたい次の順に処理します。

  1. 2.0mm系
  2. 3心ケーブル
  3. 1.6mmの2心

2.0mm系は太くて目立つので、先に切ると机の上が整理しやすいです。

3心ケーブルは、AB間や3路・4路など、問題の形に関わることが多いので、早めに切っておくと全体像が見えやすくなります。

最後に1.6mmの2心を処理すると、残りの負荷側や器具側を落ち着いて追いやすいです。

器具側は最後に落ち着いて処理する

ランプレセプタクルや露出形コンセントは、器具側5cmで見ています。引掛シーリングは2cmです。

こういう器具側の処理は、最後の方に回すことが多いです。理由は、電線の向きや余長を確認しながら落ち着いて処理したいからです。

先に全部つけてしまうと、あとで取り回しを直したくなったときに面倒になります。自分の場合は、まず電線を切って、接続の全体像を作って、最後にランプレセプタクルや引掛シーリングを仕上げる方がやりやすいです。

余りの目安で違和感に気づく

このメモは、作業中に迷わないためだけでなく、完成後に違和感を見つけやすくするためにも使っています。

たとえば、No.3 タイムスイッチ を作ったあとに VVF 1.6-2C がかなり余っても、メモ上は 280mm 余る想定です。

逆に、使い切るはずの線が大きく余ったら、どこかの切断長や施工省略の扱いを見直します。

つまり、この表は「正解表」というより、完成後に違和感を見つけるための自分用チェック表です。

自作ツールと一緒に使う

この切断ルールをNo.1〜No.13へ当てはめた単線図・切断表は、13問分の適用結果の記事にまとめています。

👉 第二種電気工事士 技能試験|13問分の電線切断表で作業手順を脳にインストールする

支給材料そのものは、材料確認ツールでも見られるようにしています。

👉 電工2種 技能試験 材料確認ツール

この記事の余り一覧は、その支給材料を同じ切断基準で処理したときのメモです。

候補問題の図を確認したいときは、候補問題ビューワーも使えます。

👉 第二種電気工事士 技能試験候補問題ビューワー

問題番号だけで見るより、3灯3スイッチPL常時点灯PF管 のような一言名とセットで見ると、作業順や余りも思い出しやすくなります。

まとめ

技能試験では、電線が余ること自体は普通にあります。

大事なのは、作業中にその場で迷い続けないように、切断基準と余りの目安を先に持っておくことです。

このあたりを決めておくと、電線を切るたびに考え直さなくて済みます。最後に余りが出たときも、「想定通りの余りなのか」「どこかを切り忘れたのか」を確認しやすくなります。

関連記事

この切断ルールを候補問題13問すべてに当てはめた結果は、単線図・電線整理・電線切断表で確認できます。

👉 第二種電気工事士 技能試験|13問分の電線切断表で作業手順を脳にインストールする

渡り線で止まらないために、どの電線から100mmを取るかも整理しています。

👉 第二種電気工事士 技能試験|渡り線はどの電線から取るのが正解か

圧着後の接続材料チェックでは、リングスリーブの残数ルールを使って結果検証できます。

👉 第二種電気工事士 技能試験|リングスリーブの残数ルールは数式で決まっている

技能試験の自作ツール4本と記事の全体は、まとめページから確認できます。

👉 第二種電気工事士 技能試験の自作ツールと記事のまとめ