地平線までの距離と見える範囲を計算する視界シミュレーター

地図で観測地点を選ぶと、地球の曲率・標高・周囲の地形をもとに、地平線までの距離と理論上見える範囲を計算します。

見える範囲を計算する
視界シミュレーター操作デモ

何ができるか

使い方

  1. 地図(Leaflet)上で観測地点を検索するか、直接クリックして選びます
  2. 目線の高さ(デフォルト1.7m)と、計算したい最大距離を設定します
  3. 気になる方角があれば、目標地点を検索して見通せるかどうかを確認します
  4. 2D地図上に、地形を考慮した実際の視界範囲がポリゴンで表示されます
  5. 3D地球儀(Cesium)に切り替えると、観測点から見た地平線と、最も遠くまで見える方角へのカメラ移動を確認できます

見える範囲はどう計算しているか

視点の高さは、観測地点の標高と目線の高さから決まります。

視点の高さ = 地点の標高 + 目線の高さ

地球を完全な球とみなした場合の地平線までの距離は、高さの平方根に比例する近似式で求まります。

距離(km) ≒ 3.57 × √高さ(m)

標高 0m + 目線 1.7m    → 約 4.7km
標高 100m + 目線 1.7m  → 約 36km
標高 500m + 目線 1.7m  → 約 80km
標高 1000m + 目線 1.7m → 約 113km

高さが4倍になっても距離は2倍にしかならない、平方根特有の効き方です。ただしこの式だけでは、手前の山や建物に視界を遮られるケースを考慮できません。そこで実際には、観測地点から90方向へ放射状に地形をサンプリングし、標高データをもとに地球の曲率による「見かけの沈み込み」を差し引いた見通し勾配を方向ごとに計算しています。手前に高い地形があるとその先の勾配は更新されなくなるため、そこが実質的な視界の限界になります。計算の詳しい仕組みはZenn記事にまとめています。

なぜ作ったか

「地球が丸いなら、曲率のせいで本来見えないはずの遠くの景色が実際には見える」「遠くの建物や船が、球面に沿って傾いて見えるはずなのに傾いて見えない」——こうした話は地球平面説の主張としてよく語られますが、このツールは地球平面説を否定するために作ったわけではありません。むしろ「球体地球という前提は、実際に数字で確認できるのか」を、感覚的な「見えた/見えなかった」で終わらせず、観測地点の高さ・目標までの距離・地球の曲率を実際の数字に落として自分で検証できるようにしたくて作りました。「山の山頂から本当に〇〇が見えるのか?」という疑問を、実際に登る前に計算で確かめたいという動機もあります。

想定用途

注意

計算は地形モデル(DEM)と地球曲率に基づく理論値です。大気の屈折・天候・霞などの影響は考慮していません。気温の逆転層が起きると理論上見えないはずの景色が浮かんで見える「上位蜃気楼」のような現象もあり、実際の視界とはずれる場合があります。3D地球儀(Cesium)側は起伏のない真球を地形として使っており、2D地図のような地形の遮蔽判定はまだ反映していません。

よくある質問

地平線までの距離を計算できますか?
できます。観測地点の標高と目線の高さから、地球の曲率を考慮した地平線までの理論距離を計算します。
手前の山に遮られる場合も計算できますか?
2D地図では周囲90方向の地形標高を調べ、手前の高い地形による遮蔽を考慮して方向別の視界範囲を表示します。建物・天候・大気の屈折は含みません。